死霊館のシスター(The Nun)/2018

3.5

作品情報

  • 公開:2018年09月21日
  • 上映時間:96分
  • 制作:アメリカ
  • 監督:コリン・ハーディ
  • 視聴方法:U-next

注釈

この映画はシリーズものです。
公開順を記載します。

  • 死霊館(The Conjuring)/2013
  • アナベル 死霊館の人形(Annabelle)/2014
  • 死霊館 エンフィールド事件(The Conjuring 2)/2016
  • アナベル 死霊人形の誕生(Annabelle: Creation)/2017
  • 死霊館のシスター(The Nun)/2018
  • ラ・ヨローナ ~泣く女~(The Curse of La Llorona)/2019
  • アナベル 死霊博物館(Annabelle Comes Home)/2019
  • 死霊館 悪魔のせいなら、無罪。(The Conjuring: The Devil Made Me Do It)/2021
  • 死霊館のシスター 呪いの秘密(The Nun II)/2023
    ※本作の主演アイリーンは、2023年の「死霊館のシスター 呪いの秘密」でも登場します。

キャスト

  • タイッサ・ファーミガ(アイリーン役/修道女見習い)
  • デミアン・ビチル(バーク神父役)
  • シャーロット・ホープ(ヴィクトリア役/ルーマニアの修道院の若い修道女)
  • リリ・ボーダン(修道女役)
  • ボニー・アーロンズ(ヴァラク役/悪魔の姿をしたシスター)
  • イングリッド・ビス(オアナ役/修道女)

あらすじ(ネタバレなし)

1952年、ルーマニアの修道院で修道女が謎の死を遂げる。
バチカンは調査のため神父と修道女見習いアイリーンを派遣。
彼らは修道院に潜む邪悪な力と対峙することになる。

以下、ネタバレあり

あらすじ(ネタバレあり)

🟩起:修道女の死とバチカンの派遣

1952年、ルーマニアの聖カルタ修道院で修道女ヴィクトリアが謎の死を遂げる。
彼女は何者かに襲われた後、自ら首を吊って命を絶った。

遺体は村人フレンチーによって発見され、バチカンは事件の調査をバーク神父に命じる。
バーク神父は助手として修道女見習いのアイリーンを同行させ、現地へ向かう。
二人はフレンチーの案内で修道院に到着するが、修道院の修道女たちは礼拝中で調査は翌日に延期される。

その夜、バーク神父は墓地で何者かに襲われ、アイリーンも幻覚を見る。
修道院には何か邪悪な力が潜んでいることが示唆される。
翌日、アイリーンは修道女たちと対話し、修道院の過去に関する断片的な情報を得る。
バーク神父は修道院の構造や歴史を調べ始める。

🟨承:修道院の過去と悪魔の痕跡

バーク神父とアイリーンは修道院の地下にある古文書や壁画から、かつてこの場所が悪魔ヴァラクを召喚するための儀式に使われていたことを知る。
修道院は元々公爵の城であり、彼が悪魔を呼び出したが、教会の聖水によって封印されたという。
第二次世界大戦中の爆撃で封印が破られ、悪魔が再び現れたとされる。

アイリーンは修道女たちが交代で祈り続けていることに疑問を抱くが、やがて彼女たちの多くがすでに死んでおり、霊として存在していたことが判明する。
バーク神父とフレンチーが合流する。
修道院内でヴァラクの痕跡を発見し、アイリーンと共に封印の再構築を試みる。
フレンチーも協力し、三人は修道院の奥深くへと進むが、怪異は激しさを増していく。

🟥転:ヴァラクの顕現と対決

アイリーンはバーク神父立会いのもと修正誓願を受け、正式な修道女になり、キリストの血を手に入れる。
修道院の地下で、三人はヴァラクの力が最も強く働く空間に到達する。
3人ははぐれてしまい、それぞれ修道女の幻覚に襲われる。
ヴァラクは修道女の姿で現れ、アイリーンに憑依しようとする。
フレンチーは聖水を使って応戦し、アイリーンを救出する。
彼女は聖遺物であるキリストの血が入った小瓶を使い、ヴァラクに立ち向かう。
ヴァラクは激しく抵抗するが、アイリーンは小瓶を口に含み、悪魔に吐きかけることで封印の儀式を完成させる。
ヴァラクは再び封印され、修道院の怪異は収束する。
三人は地上へ戻り、事件の終息を確認する。

🟦結:フレンチーの変化とシリーズへの接続

事件後、アイリーンとバーク神父は修道院を離れ、バチカンへ報告に戻る。
フレンチーは村へ戻るが、彼の首筋には逆十字の痕が浮かび上がっていた。

20年後の講義シーンに切り替わり、エドとロレイン・ウォーレンがフレンチーに関する映像を見ている様子が描かれる。
彼が後にウォーレン夫妻の事件に関与することが示唆され、『死霊館』シリーズ本編への接続が明らかになる。
アイリーンのその後は語られないず、物語は幕を閉じる。

感想(ネタバレあり)

ウォーレン夫妻の妻役であるヴェラ・ファーミガの実の妹が主演!
こういう粋な演出とても好き。
X、Pearl、マキシーンシリーズを思い出す。

何世紀も前から一秒たりとも欠かさず祈りを続けている修道女たち。
頭の中で他の事を考えてしまったりしないのかな…
神に仕える存在って、聞こえは良いのかもしれないけど普通に人柱だよね。
信仰心が武器になる…しかし、だからこそ日本映画には悪魔がいない。
信仰心があるから、悪魔が生まれるのではないだろうか。

キリストの血を収めたアイテムがあるとは!
2000年近く乾かず残せている技術もすごい。

ボニーは特殊メイクを施されて悪魔ヴァラクを演じているが、素顔でも強烈な印象を持つ女優として知られている。
撮影現場では特殊メイクなしでそのままの姿で歩いてスタッフを驚かせたという裏話があるらしい。

終盤は定番の真っ暗なので何が起こっているのか一発では分からない。
聖水やキリストの血を使い、なんとか乗り越えた。
しかし、このフレンチーこそがまさに悪魔を解き放つ容器になってしまっていたのだ。
最後までチョコたっぷりという感じ。
毎度毎度、続編に期待させる作りでとても楽しみ。

✅魅力に感じたところ

  • 映像美と雰囲気の完成度
    荘厳な修道院、蝋燭の光、霧の演出など、視覚的に美しく不気味な空間が構築されている。
  • シリーズとの接続性
    『死霊館』シリーズの前日譚として、ヴァラクの起源やフレンチーの憑依など、ファンには嬉しい伏線が多い。
  • 主人公アイリーンの存在感
    タイッサ・ファーミガの演技が好評で、「可愛かった」「信仰と霊感のバランスが良い」との声も。
  • ホラー初心者にも見やすい
    「そんなに怖くない」「案外楽しめた」という感想もあり、過激すぎない演出が評価されている。

❓気になったところ

  • 怖さのインパクトが弱い
    『死霊館』本編や『アナベル』と比べて怖くないため、途中でダレてしまった。
  • ストーリーの単調さ・説明不足
    修道院の歴史やヴァラクの設定が断片的で、見ていて混乱しやすい構成。
  • ジャンプスケア頼りの演出
    音で驚かせる演出が多く、心理的な怖さよりも瞬間的なショックに偏っている印象。

🎥映像について

この作品は、ホラー作品にしては映像美にこだわっている作品。

  • 美術とロケーションの力
    ルーマニアの修道院を舞台にした重厚なセットとロケーションが、宗教的な荘厳さと恐怖を両立している。
  • 光と影の演出が巧み
    薄暗い回廊、蝋燭の明かり、霧の中のシルエットなど、視覚的に印象的なシーンが多い。
  • ヴァラクの造形と登場演出
    特殊メイクと登場タイミングの演出が効果的で、画面に現れるだけで緊張感が走る構成。

以上、「死霊館のシスター」の感想でした。

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