作品情報
- 公開:2023年10月13日
- 上映時間:110分
- 制作:アメリカ
- 監督:マイケル・チャベス
- 視聴方法:U-next
注釈
この映画はシリーズものです。
公開順を記載します。
- 死霊館(The Conjuring)/2013
- アナベル 死霊館の人形(Annabelle)/2014
- 死霊館 エンフィールド事件(The Conjuring 2)/2016
- アナベル 死霊人形の誕生(Annabelle: Creation)/2017
- 死霊館のシスター(The Nun)/2018
- ラ・ヨローナ ~泣く女~(The Curse of La Llorona)/2019
- アナベル 死霊博物館(Annabelle Comes Home)/2019
- 死霊館 悪魔のせいなら、無罪。(The Conjuring: The Devil Made Me Do It)/2021
- 死霊館のシスター 呪いの秘密(The Nun II)/2023
※本作の主演アイリーンは、2018年の「死霊館のシスター」でも登場します。
キャスト
- タイッサ・ファーミガ(アイリーン役/修道女・霊能力者)
- ストーム・リード(デボラ役/修道女)
- アナ・ポップルウェル(ケイト役/寄宿学校の教師)
- ボニー・アーロンズ(ヴァラク役/悪魔の尼僧)
- ジョナ・ブロケ(モリース・“フレンチー”・テリオー役/寄宿学校の管理人)
- ケイトリン・ローズ・ダウニー(ソフィー役/寄宿学校の少女)
あらすじ(ネタバレなし)
1956年、フランスで神父が不可解な死を遂げる。
教会内に潜む邪悪な力の調査を命じられた修道女アイリーンは、過去に対峙した恐怖の存在“ヴァラク”の影を再び感じ取り、真相を探るため現地へ向かう。
以下、ネタバレあり
あらすじ(ネタバレあり)
🟩起:神父の死と再召喚
1956年、フランスの教会で神父が謎の死を遂げる。
バチカンはこの事件を調査するため、修道女アイリーンに再び任務を命じる。
彼女は新たな修道女デボラと共に、事件のあった教会とその周辺を訪れる。
かつてアイリーンが体験したヴァラク退治は修道院で語り継がれていたが、帯同していた修道女がどうなったのか知る者はなく、好き勝手に言われていた。
現地では、寄宿学校の教師ケイトとその娘ソフィー、そして管理人モリース(フレンチー)が暮らしていた。
モリースは前作で悪魔ヴァラクに憑依された人物であり、現在もその影響を受けていた。
アイリーンは神父の死の背後にある超常的な力の存在を感じ取り、帯同するデボラと共に調査を進める。
やがて、教会の地下に隠された古文書や聖遺物の存在が明らかになり、ヴァラクの復活が進行していることが示唆される。
アイリーンは過去の対峙を思い出しながら、再び悪と向き合う覚悟を固める。
🟨承:寄宿学校の異変とモリースの変調
寄宿学校では不可解な現象が頻発し始める。
ソフィーは見えない存在に追われ、教師ケイトも異常を感じ取る。
モリースは体調不良と記憶の混濁に悩まされ、時折不可解な行動を取るようになる。
アイリーンとデボラは、モリースの体内にヴァラクが潜んでいることを突き止める。
彼の身体には聖痕のような痣が現れ、悪魔の力が増している兆候が見られる。
アイリーンは教会の記録から、ヴァラクが聖ルチアの遺物を狙っていることを知る。
聖ルチアの目は神聖な力を持ち、悪魔に対抗できる唯一の手段とされていた。
アイリーンたちは遺物の在処を探し、ヴァラクの完全な復活を阻止しようとする。
一方、モリースの中のヴァラクは徐々に支配力を強め、怪奇現象が起こり始める。
🟥転:聖遺物の発見とヴァラクの覚醒
アイリーンとデボラは、ステンドグラスのヤギの目の光から、教会の地下に隠された聖ルチアの遺物を発見する。
遺物は封印されていたが、ヴァラクの力によって封印が破られかけていた。
モリースは完全に悪魔に憑依され、寄宿学校の生徒たちを襲撃する。
ソフィーとケイトは逃げ惑い、校舎内は混乱に陥る。
アイリーンはソフィーから遺物受け取り、ヴァラクと対峙する。
ヴァラクは炎と幻影を操り、アイリーンを圧倒するが、アイリーンは信仰の力と聖遺物の加護によって応戦する。
デボラも加勢し、二人は協力して祈りを捧げ、ヴァラクを追い詰め、封じ込める儀式を行う。
🟦結:封印とその後
ヴァラクは再び封印され、モリースの体からも追い出される。
モリースは重傷を負いながらも一命を取り留める。
アイリーンとデボラは、事件の報告をバチカンに届けるため現地を離れる。
物語のラストでは、モリースが再び日常に戻ろうとする姿が描かれるが、彼の中に残る“何か”の存在が完全に消えたかどうかは明言されない。
エンドクレジット後、『死霊館』シリーズ本編とのつながりを示唆する映像が挿入され、物語がさらなる展開へと続くことを予感させる形で幕を閉じる。
感想(ネタバレあり)
ついに来ました、フレンチーのその後!!
このシリーズは伏線や繋がりがしっかりしているので安心して見られる。
モリース最初の変異シーン、まさかの昼間の登場にびっくり。
いやこんな序盤で、しかも明るい時間からまさかね~と思っていたので油断していた。
会う前に夢で異変を感じ取っているのはさすが霊感を持つシスター。
サラっとバーク神父はコレラで死んでいた…
デボラ役のストーム・リード、どこかで見たと思ったら、「サーチ2」の主人公だ!!
だんだんとモリース(フレンチー)が今回の元凶だと気づき、確信していくアイリーンの悲しさと恐怖、巻き込んでしまった悔しさが見て取れた。
ソフィーがしっかりとヴァラクを目視する(踊り場の劣化)シーンは秀逸だった。
よく叫ばずにいられるなあ。
そして視聴者全員が思ったはず。
校長、なぜ鎖を開けて礼拝堂に入ってしまうんだーーーー!!!
何も知らされていないのか?大泉洋なのか???
セドリック(最初にモリースに異変があった時に襲われた男児)、そんなところにいたのか…
元々天使だった悪魔がいるなんて。
目玉を持つなんて嫌だよぉ…でも、誰かの目玉を取り出すのではなく、すでに埋まっている目玉だと分かって少し安心。
この作品は、視線の先の誘導が特に面白かった。
鑑賞者側もアイリーンと一緒にそっちの方向を見てしまう、気になってしまう。
これまで死霊館シリーズを見てきた鑑賞者だからこそ察して気になってしまう仕組みだった。
パラパラとめくれる雑誌、懐中電灯の先。
もちろんモリースの「ソフィー…」という呼びかけには出ていかないんだけど、ソフィーは前に”お母さんだ”と思った声でも騙されたから、誰が呼びかけてもなかなか出ていけるわけがない。
霊の怖さもさることながら、シンプルに高所から落ちそうになるのも怖かった。
私なら目、落としてるわ。。
そしてデボラ、身体能力高くないか!?
アイリーンは、聖ルチアの子孫だった。
祈りってそんなに強いもん?と思っていたけど、アイリーンの祈りが特別だということが良く分かった。
最初には封印されていた礼拝堂が、最後の砦となった。
結局、ワインが聖水代わりになったことは分かったけど、目は使われていない気が…
モリース(ヴァラク)に取り込まれて、もう取り戻せなかったということかな?
それでワインと祈りで封じ込められたのか怪しい気がするけど…。
✅魅力に感じたところ
- 映像の完成度が高い
夜の雑誌スタンド前のシーンやステンドグラスの演出など、画面構成に気合が入っている。 - 女性キャラクターの共闘が魅力的
アイリーンとデボラ、ソフィーらが力を合わせて悪に立ち向かう姿が勇気づけられる。 - 前作とのつながりが明確
アイリーンとモリースの再登場により、シリーズの継続性が感じられる。 - ホラーとミステリーの融合
前半は悪魔の居場所と目的を探る“ミステリー調”の展開が面白い。
❓気になったところ
- クライマックスがやりすぎ気味
アクション映画のような展開になり、ホラーとしての緊張感が薄れる。 - 感情的な深みが薄い
映像は優等生的にまとまっているが、作家性やエモーションを感じにくい。 - 怖さよりも驚かせ演出が中心
ジェットコースター的に恐怖が連続するが、心理的な怖さは弱いという評価。
🎥映像について
この作品は、映像と演出の完成度が高く、キャラクターの魅力もある作品。
- 映像お化け屋敷としての完成度が高い
暗い寄宿学校、ステンドグラス、炎の演出など、視覚的な恐怖演出が充実。 - 構図と照明が巧み
特に夜のシーンでの光と影の使い方が秀逸で、雰囲気づくりに貢献している。 - 特殊効果と編集のバランス
CGや編集が過剰にならず、実写の質感を保ったまま恐怖を演出している。
以上、「死霊館のシスター 呪いの秘密」の感想でした。


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