作品情報
- 公開:2008年07月05日
- 上映時間:120分
- 制作:イギリス、フランス
- 監督:エドガー・ライト
- 視聴方法:U-next
キャスト
- サイモン・ペッグ(ニコラス・エンジェル役/優秀な巡査)
- ニック・フロスト(ダニー・バターマン役/サンドフォード警察の巡査)
- ジム・ブロードベント(フランク・バターマン役/サンドフォード警察署長)
- パディ・コンシダイン(アンディ・ワインライト役/サンドフォード警察の中堅刑事)
- ティモシー・ダルトン(サイモン・スキナー役/町のスーパー経営者)
- ビル・ナイ(ケネス警部役/ロンドン警視庁のエンジェルの元上司)
- ビリー・ホワイトロー(ジョイス・クーパー役/住民)
- エドワード・ウッドワード(トム・ウィーバー役/町の監視役)
- ポール・フリーマン(フィリップ・シューター役/牧師)
- スチュアート・ウィルソン(ロビン・ハッチャー役/医者)
あらすじ(ネタバレなし)
ロンドン警視庁の超エリート警官ニコラス・エンジェルは、なぜか田舎町サンドフォードへ左遷される。
犯罪ゼロのはずの町で、次々と奇妙な事件が発生。
のどかな風景の裏に潜む“何か”とは?
以下、ネタバレあり
あらすじ(ネタバレあり)
🟩起:完璧すぎる警官の左遷
ロンドン警視庁のニコラス・エンジェルは、学業・実技・検挙率すべてトップのエリート警官。
あまりに優秀すぎるため、同僚や上司から疎まれ、田舎町サンドフォードへ左遷される。
犯罪率ゼロを誇るこの町で、ニコラスは地元警官たちの緩い勤務態度に戸惑う。
相棒となったダニー・バターマンは映画好きで、警察官としての意識は低いが人懐っこい性格。
ニコラスは町の安全を守るため真面目に職務を遂行するが、周囲からは浮いた存在となる。
そんな中、町で不可解な事故が続発し、ニコラスは単なる偶然ではないと疑い始める。
地元警官たちは「事故」として処理するが、ニコラスは調査を進める決意を固める。
🟨承:連続事故の真相を追う
サンドフォードでは、演劇関係者の交通事故死、建築業者の爆死、記者の刺殺など、次々と異常な死が発生する。
ニコラスはこれらが偶然ではなく、何者かによる連続殺人だと確信するが、署内では誰も取り合わない。
町の住民たちは事件に無関心で、警察署長フランク・バターマンも「町の平和を乱すな」とニコラスを諫める。
ニコラスはダニーと共に独自に捜査を進め、町のスーパー経営者サイモン・スキナーに疑いを向ける。
スキナーは事件現場に居合わせることが多く、言動も不審だった。
ニコラスは証拠を集めようとするが、決定的な証拠は得られず、町の空気は次第に不穏さを増していく。
🟥転:陰謀の正体と反撃
ニコラスは事件の背後に、町の住民による秘密組織「ネイバーフッド・ウォッチ・アライアンス」通称「NWA」が存在することを突き止める。
彼らは「理想の町」を守るため、規律を乱す者を排除していた。
署長フランクもその一員であり、息子ダニーには秘密にしていた。
ニコラスは襲撃を受けながらも逃げ延び、ダニーと共に町の陰謀を暴く決意をする。
武装した住民たちとの激しい銃撃戦が始まり、ニコラスとダニーは町の中心部で戦う。
スキナーは逃走を図るが、ニコラスが逮捕。
町の住民たちは次々と拘束され、陰謀は明るみに出る。
ダニーは父の行動に衝撃を受けながらも、ニコラスと共に正義を貫く。
🟦結:町の再生と新たな日常
事件後、サンドフォードの警察署は一新され、ニコラスとダニーは町の治安維持に努める。
陰謀に加担していた住民たちは逮捕され、町は本当の意味で平和を取り戻す。
ロンドン警視庁はニコラスを呼び戻そうとするが、彼はサンドフォードに残ることを選ぶ。
ダニーとのバディ関係も深まり、ふたりは町の警官として新たな日常を歩み始める。
ラストでは、署員たちと共にパトロールに出るニコラスの姿が描かれ、物語は幕を閉じる。
感想(ネタバレあり)
エドガーライト監督作品!
この監督は「ラストナイト・イン・ソーホー(2021)」や「ベイビー・ドライバー(2017)」「ショーン・オブ・ザ・デッド(2019)」など、様々な作品を見てきて大好きな監督。
そして大好きなサイモンペッグ!と、「ショーン・オブ・ザ・デッド」でもタッグをぐんでいたニック・フロストのコンビ。
美味しい美味しい作品です。
冒頭、パブで未成年飲酒していた少年たちにニコラスが声かけした際の、「誕生日はいつ?何年の?」『毎年』これ地味に好き。
翌朝、逮捕(補導)した子供たちは消えていて、ラストで遺体となっていた…。
バターマン、自分の息子にはやはり甘かったのか。
最初に万引き男を捕まえる際、DVDを見ていたダニーの持つカゴに入っているDVDは…4.99ユーロのショーンオブザデッドだった!
安すぎ!自虐かい!
その万引き男、「叔母の姉の兄弟の子」って…うーん、結局誰なん?(笑)
叔母さんの義姉(旦那の姉)の義兄弟の子??
警察手帳のパラパラ漫画も面白い。
(一見)平和な町なんだなあという感じ。
このダニー、アホそうだけどカラっとしているのが良い。
「ねえこれ見て!」と目を刺す奇行。
めっちゃ友達にいてほしい。
「ハートブルーも」、「バッドボーイズ2」も観てない…。
見た方が楽しめるのかな?
バッドボーイズ1は見たから雰囲気は分かる。
一緒に横跳びしてバンバンやるところとか(笑)
ニコラス刑事の胸の番号は「777」!
エンジェルの数字だ。
こういう小ネタ好き。
銃で襲ってきたおばあちゃん容赦なく顔を踏み抜くの、本気で容赦なさ過ぎてすごい。
奇声を上げてナイフ持って走ってきた”ビッチ”の顔面を看板でバァン叩くのも衝撃。
町の警官たちは、洗脳から目覚めてからは頼もしかった。
毎回「で、これからどうしたら良い?エンジェル~!」と言っていた警官がテキパキと指示を下してニコラスびっくり。
わんこちゃん、まったく警察犬みを感じないのは何なの可愛すぎるけど!と思っていたら、どうやら「人懐っこすぎて警察犬試験をパスしなかった」子らしい。
可愛い。
いつもルンルンしている。(笑)
そして所々大事なシーンで登場するスワン(笑)
イギリスでは白鳥は王室の鳥とされていて、傷つけると法律違反になる可能性があるらしい。
最終的に、ニコラスがロンドンのエリートから、バッドボーイズ風な”所長”になったのが良かった。
この二人×エドガー・ライト監督の別の世界線が見たい!
ケイトブランシェット、どこ…?
と思ったら、まさかのカメオで冒頭に分かれた彼女役だった!
眼だけじゃわからんて…!!
✅魅力に感じたところ
- 緻密な脚本構成
伏線の張り方と回収が非常に巧妙で、何気ないセリフや小道具が後半で重要な意味を持つ。 - ジャンルの融合
バディムービー、アクション、サスペンス、ブラックコメディが絶妙に混ざり合い、飽きさせない展開。 - キャラクターの魅力
ニコラスとダニーの対照的なコンビが物語を引っ張り、観客に強い印象を残す。 - パロディとオマージュ
アクション映画への愛が随所に込められており、映画ファンにはたまらない演出が満載。
❓気になったところ
- 前半のテンポが遅め
田舎町の描写が丁寧な分、アクションを期待する観客にはやや退屈に感じられる可能性がある。 - 内輪ネタ的なユーモア
イギリス文化や映画ネタに詳しくないと、一部のジョークが伝わりにくい。(白鳥の重要性など)
🎥映像について
この作品は、なによりロケーションの力を最大限に活かした美しさが魅力的。


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