シニアイヤー(Senior Year)/2022

4.0

作品情報

キャスト

  • レベル・ウィルソン(ステファニー役/37歳)
  • アンガーリー・ライス(ステファニー役/17歳)
  • メアリー・ホランド(マーサ役/ステファニーの古い友人)
  • モリー・ブラウン(マーサ役/17歳)
  • サム・リチャードソン(セス役/ステファニーの親友)
  • ゼア・アダムズ(セス役/17歳)
  • ゾーイ・チャオ(ティファニー役/ステファニーのライバル)
  • アナ・イ・プイグ(ティファニー役/17歳)
  • ジャスティン・ハートリー(ブレイン役/ステファニーの元彼、ティファニーの夫)
  • タイラー・バーナハート(ブレイン役/17歳)
  • クリス・パーネル(ジム役/ステファニーの父)
  • ジェイド・ベンダー(ブリ役/ティファニーとブレインの娘)
  • マイケル・チミノ(ランス役/ブリのボーイフレンド)

あらすじ(ネタバレなし)

チアリーディング中の事故で昏睡状態に陥った女子高生ステファニーが、20年後に目覚めて37歳に。
夢だったプロムクイーンを目指し、再び高校生活に挑む彼女が、変わりゆく価値観と向き合いながら成長していくコメディドラマ。

以下、ネタバレあり

あらすじ(ネタバレあり)

🟩起:憧れと努力の高校生活

ステファニーはオーストラリアからアメリカに移住した高校生。
地味で目立たない存在だったが、人気者になることを夢見て、外見や振る舞いを変え、チアリーダーとしての地位を築いていく。
母親を病気で亡くした悲しみを乗り越え、プロムクイーンになることを目標に努力を重ねる。
ライバルのティファニーの嫌がらせにも屈せず、チアキャプテンの座を獲得し、イケメンの彼氏ブレインとも付き合い始め、ついに憧れのスクールカーストの頂点に立つ。

プロムを目前に控え、ステファニーは人生最高の瞬間を迎えるはずだった。
しかし、チアのパフォーマンス中に事故が起き、彼女は昏睡状態に陥ってしまう。
そのまま時は流れ、彼女は20年間眠り続けることになる。

🟨承:目覚めた37歳、止まった時間

20年後、ステファニーは突然目を覚ます。
外見は37歳の大人だが、心は17歳のまま。
かつての親友マーサは高校の校長になり、密かに彼女に想いを寄せていたセスは図書館司書に。
元彼ブレインはティファニーと結婚し、娘ブリーがいる。

ステファニーは現実を受け入れられず、夢だったプロムクイーンになるため、再び高校に通うことを決意する。
しかし、20年の時代の変化は大きく、今の高校にはスクールカーストもプロムクイーン制度も存在しない。
平等や多様性が重視される世界に戸惑いながらも、ステファニーはSNSを駆使して人気を集め、再び注目を浴びるようになる。
やがて生徒たちの間で「プロムクイーン制度を復活させよう」という声が高まり、学校側も特例として開催を認めることに。
ステファニーは再びその頂点を目指して奮闘するが、周囲との価値観のズレが次第に浮き彫りになっていく。

🟥転:夢の代償と孤立

プロムクイーン選挙が復活し、ステファニーは全力で勝負に挑む。
ティファニーは娘ブリーを利用してステファニーを妨害しようとするが、ブリーは母の支配的な態度に反発し、プロムクイーンを辞退。
結果、ステファニーが選ばれる。

彼女は念願のアフターパーティーを開くが、マーサの別荘を無断で使ったことで警察沙汰に。
マーサとセスはステファニーの行動に失望し、距離を置く。
孤立したステファニーは、自分が夢に執着するあまり、大切な人たちとの絆を壊してしまったことに気づく。

昏睡中に毎年カードを送り続けてくれたのがマーサとセスだけだったことを知り、ようやく本当の友情の意味を理解する。
そんな中、彼女はかつて憧れていた元プロムクイーンのディアナと偶然会う。
ディアナは現在タクシー運転手として働いており、かつての栄光とは異なる現実を生きていた。
その姿を見たステファニーは、「プロムクイーンになったからといって完璧な人生が約束されるわけではない」と気づき、過去への執着が自分を縛っていたことを理解し始める。
夢の達成よりも、人との関係こそが人生の核であることに気づくきっかけとなる。

🟦結:本当の成長と新たな一歩

ステファニーはマーサとセスに謝罪し、過去の自分を振り返る。
プロムクイーンになることがすべてではなく、自分を支えてくれる人たちとの関係こそが本当に大切だったと理解する。
彼女は高校を無事卒業し、未来へ向けて新たな一歩を踏み出す。

ラストでは、かつて失敗したチアの技を仲間たちが支えて成功させるシーンが描かれ、過去のトラウマを乗り越えた象徴となる。
ステファニーは、見た目や人気ではなく、自分の内面と向き合うことで本当の成長を遂げた。

感想(ネタバレあり)

サラッとあらすじ文を読んでいたけど、途中まで普通に学園コメディをたのしんでいたので、突然昏睡状態になったのでびっくりびっくり。
昏睡前の学園青春部分もとても面白かったから、もっと見たい!と思ったけど、目覚めた後も緩急の店舗が良くて引き込まれる!
20年寝てた人が、突然ダンスなんて踊れるわけないけどね(笑)

ブリー、ティファニーと違ってちゃんと良い子なのが素敵。
なぜあの母親からあの娘が育ったのー!?反面教師だろうか?
ステフも、プロムでブリーのパートナーがプロムキングに選ばれた時も全力で素直に喜んでいて素敵だった。
「人気者になりたい」という野望は抱いているものの、ちゃんと他人の幸せを喜べるところが、「真の人気者になれる器」だと思った。
なんとなくだけど、MBTIがENFPっぽいと感じた。

個人的に一番好きなシーンは、37歳で再入学してからチア部を初めて訪れるシーン。
ワードの内容が「配慮」しすぎてて面白い。

それにしても、アメリカってなぜこんなに頻繁にホームパーティができるんだろう!
家の広さと貧富の格差?
学生たちがいちいち入場料を払っているとも思えないけど、主催者持ちなのかな?
となると、主催=お金持ち。となるけど、それが子供からしたら富の象徴だったりする?
で、警察来て逃げるまでがセット(笑)あるあるな展開(笑)
「Netflixに特集組まれちゃう…」ってわざとワードを入れたギャグもオリジナル制作ならではの良さが合って良い笑
Netflixの映画で、Netflixの宣伝をするという新しいスタイル。

ラストのフラッシュモブも素敵だった!
これまでなんとなく観察者羞恥があったのであまり好きではなかったけど、こんなにワクワクするフラッシュモブならどんどん見たい!
何かの機会があれば、嫌な奴にお土産を渡したい(中指)
みんなが幸せになれる、良い映画!

✅魅力に感じたところ

  • レベル・ウィルソンの存在感とコメディセンス
    昨日まで17歳だったかのような演技が絶妙。
    彼女の明るさとテンポの良さが、物語全体を軽快に引っ張る。
  • 世代ギャップと価値観の変化を描くテーマ性
    2000年代のスクールカースト文化と、現代の多様性・平等主義との対比が面白く、笑いと皮肉が共存している。
  • ポジティブなメッセージ
    「何歳でもやり直せる」「自分らしく生きることの大切さ」といったテーマが、明るく前向きに描かれていて元気をもらえる!
  • 軽く観られる気楽さ
    頭を空っぽにして楽しめる、という意味で「疲れてる時にちょうどいい映画」。

❓気になったところ

  • 展開がベタで予測可能
    昏睡→復活→再挑戦→失敗→和解という流れが王道すぎて、新しい驚きや深みには欠ける。
  • 下品なギャグや過剰な演出
    下ネタや過剰なパーティ描写が多く、好みが分かれる。
    特にティファニーの嫌がらせやアフターパーティーの騒動はやりすぎ感がある。

🎥映像について

この作品は、王道で安心して見られるけど俳優の演技力と20年前の懐かしさが素敵なコメディ映画。

  • 明るくポップな色彩とテンポ
    映像は全体的にカラフルで、2000年代の懐かしさと現代のSNS文化が融合したようなビジュアル。
    テンポも早く、軽快な編集が特徴。
  • ファッションと空間演出が時代を表現
    昔の高校文化(チア、プロム、スクールカースト)と今の高校(多様性、ジェンダー意識)を衣装や空間で対比的に描いている。
  • 音楽と映像のシンクロ
    2000年代のヒット曲や現代のポップソングが効果的に使われ、映像と音楽が一体となってノリを作っている。
    特にチアシーンやSNS拡散の場面は映像的に盛り上がる。

以上、「シニアイヤー」の感想でした。

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